角塔婆について

おはようございます!

昨日は塔婆にも様々な種類があることをご説明しました。今日はその中でも寺院で一般の方も目にすることが多い角塔婆についてご説明します。

8.角塔婆の歴史

卒塔婆を代表するタイプである角塔婆(かくとうば)。その歴史を知るには、五輪塔を詳しく理解する必要があるでしょう。五輪塔と角塔婆の関係とは何でしょうか? 今回は、この2つの関係性を明らかにすることで、角塔婆の歴史に迫ってみたいと思います。

角塔婆のルーツは五輪塔

角塔婆は、一般的に厚さ10cm程度、長さ120~210cm程度の卒塔婆です。これは通常の追善供養として用いられるほかに、墓石が完成するまでの墓標の代用として、あるいは寺院が新しく完成した際の落慶法要のときに立てられます。大きな寺院では長さ10mほどのものを建てる場合もあります。

この角塔婆はもともと、五輪塔を原型にデザインされたものです。五輪塔をモチーフに角塔婆が造形され、それがさらに簡素化されて板塔婆になったという経緯があります。

五輪塔とは?

五輪塔は、かつて供養塔として、インドや中国、日本の有力者たちが死後の世界でも安寧を保つために競って建てたといわれます。日本においては、法隆寺や薬師寺といった供養のために建立された歴史的建築物が今でも多く存在しますが、それら三重塔や五重塔が密教の宇宙哲学の影響を受けて転化したのが五輪塔といわれます。

密教では、「地水火風空」の5つの元素が宇宙と人間世界を構成するという考えを持っていました。「空=宝珠型」「風=半球形」「火=三角形」「水=球形」「地=方形」というふうに形をなし、そのパーツをつなぎ合わせたのが五輪塔です。

かつて五輪塔婆そのものが故人を供養するための施設でしたが、墓石による弔い方法が主流となってからは次第に簡素化し、塔婆は追善供養として用いられる角塔婆へと変化していったのです。

追善供養という考え

お釈迦さまを弔う菩提塔としてのスタートした卒塔婆。今では故人を弔う追善供養の意味で、墓石に添えるかたちで立てられています。仏教には、「弔う気持ちが故人への功徳となり、さらに現世での功徳となる」という考えがあります。つまり追善供養で卒塔婆を立てることは、故人を安らかな眠りに導くだけでなく、この世を生きる私たちにもプラスとなるもの。卒塔婆を立てる際は、そんな深い仏教哲学を理解しつつ、故人を弔っていきたいですね。

AdobeStock_83900026

コメントを残す

Powered by WordPress.com. テーマ: Baskerville 2 by Anders Noren

ページ先頭へ ↑

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。